2007年11月07日

夜を濡らす雨に

貴方の背中をぼんやり眺めながら
その筋肉の僅かな動きや肩先が
まるで詩や小説の行間のようだ
と思った

私はそこから
何を読み取るべきなのか
分からないふりをする事で
私の中にあるものを
守ろうとしているのだろうか

雨が降っているね

訪れた静寂にいつしか雨は忍び込み
ああ ほらまた
貴方の背中が私を揺らす

もう何も語らなくていいよ

私の手が
貴方の背中を傷付けたい衝動で
夜の暗がりに拳をつくる

もう何も語らないでよ

 ***

貴方の背中を
滅茶苦茶になるほど傷付けても
きっと私の気は収まらないだろうし
それは何だか違う気もする
これはただの衝動

私はぼんやりと貴方の背中を見つめる
明りを消した部屋の中で
私の手の痕が少し赤く見えている
私が守りたいものは
一体何なのだろう

雨が降っているね

 ***

夜を濡らす雨に
溶け出しているのは私の方だ

手を伸ばして触れた貴方の背中が
くすぐったそうに動いて
ああ ほらこうして
貴方の背中は私を揺らす

もう何も語らないで

私の両手が
貴方の肩と背中を抱きたい衝動で
夜の中へ伸ばされてゆく

もう何も

 ***

雨が降っているね

でもこれはきっと
すべてを凍てつかせる冷たい雨

私は貴方の肩に手をやって
ゆっくりと肌を合わせて口づけをする
貴方をこの雨に沈めながら

もう何も

揺れる事はない世界に
ふたり沈んでしまおう

抱き合ったまま凍りついて

永遠に


 ********************

殴り書きのファイルの中で、これも気にかかったので…。ほんと、こんな事、書いてたんだねぇ(^_^ゞ

相反する想いっていうのは誰でも持っているものですよね。けれど、それに振り回されてしまう時もあります。嬉しいけど哀しい。楽しいけど淋しい。幸せなのに苦しい。笑いたくて、泣きたくて。感じたくて、でも感じたくない。収拾がつかなくなって、パンクしたみたいになって、虚脱。切ない感じだけが残って、その繰り返し…。

でも、その切なさもきっと世の中のありふれた事のひとつにすぎないのですよね。
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posted by きぃちょん at 19:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩作メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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